こんにちは。いわて英語塾WAN塾長の小田です。
WANでは現在、キッズ(小学校4~6年生)と中学生の2つの英語教室を運営しています。
このうちキッズ英語教室で使っている「あいキャン英語」についてご紹介したいと思います。
最初に結論を言っておくと、めちゃくちゃ良いテキストです。
通っている生徒たちも大好きで、進級目指して一生懸命取り組んでいます。
あいキャン英語とは?
無学年進級式テキスト
あいキャンは、学書さんから発売されている教材で、無学年進級式を売りにした教材です。
学年の記載がないことで、ひとりひとりに合ったところから学習を始めやすいというメリットがあります。
特に小学生くらいの年だと、本来の自分より下の学年向けの教材を渡すのはプライドを傷つけてしまう恐れがあるので、この仕様はありがたいです。
生徒たちによると、こういった進級式テキストは楽しいみたいです。
授業開始前には「今日がんばって進級したい!」とか、授業が終わる頃には「来週には進級できるかな~」なんて声がよく聞かれます。
生徒のやる気を引き出してくれるテキストってめちゃくちゃ助かります!
ネイティブ音声が聞けるタッチペン
あいキャン英語には別売で専用のタッチペンがあり、テキストをタッチするとネイティブの音声を聞くことができます。
男性・女性がバランスよく収録されているので、耳ならしに良いと思います。
気兼ねなく何回でも聞けるので、じっくり自分のペースで進めたいタイプのお子さんにもピッタリです。
また、イヤホンを差して使うこともできるので、大人数のクラスでも問題ありません。
自分の声を録音したり再生したりできるカードも付属していますが、私たちの教室では使っていません。
あいキャンのメリット
私たちの教室では開校当初からあいキャン英語を使っており、当面も変更する予定はないです。
それは、あいキャン英語が非常に使いやすいからです。
①進級式+音声が聞ける
先ほど教材の特徴としても紹介しましたが、進級式かつ音声をタッチペンで聞けるという点をとても気に入っています。
塾用教材で進級式というと、創育さんの「のびのびじゃんぷ」シリーズも有名ですが、こちらはタッチペンなどによる音声確認ができません。
他にも進級式でないテキストであれば音声が確認できるものもあるのですが、進級式かつ音声付となるとあいキャン英語がおそらく唯一です。
小学生向けの塾で、学年別集団授業や個別指導ができないのであれば、英語の教材は実質あいキャン一択だと思います。
②やる気が続きやすい
あいキャンの1回分は2ページ(表裏)で、すぐ終わるというのが気に入っています。
本気を出せば5分くらいの分量なので、「時間内にあと1回分終わらせよう!」など声掛けがしやすいです。
生徒も「あと10分あるから、がんばってあと1回進める!」みたいに最後まで頑張ってくれやすいです。
また1回分の量が少ないと、結果としてこまめに確認をすることになるので、間違えたまま進んでしまうことがないのもよいところ。
もちろん、こまめにチェックするということは先生側の手間が増えるということなのですが、生徒のためを思うならばこれ以上のテキストはないと思います。
あいキャン英語の惜しいところ
あいキャン英語は全体的に気に入って使っていますが、もうちょっと!と感じる部分もいくつかあります。
①4級~7級の難易度のバランス
あいキャン英語の1~2級は、本当に基本的な英単語(名詞)を音声で聞くことが中心となります。
その後、3級でアルファベットを練習し、4級からいよいよ会話表現などを勉強していきます。
私たちの教室は小学校4年生以上が対象であり、アルファベットは一通り学校で習っているため、4級から学習を始めることが多いのですが、その4級が少し難しいように感じます。
たとえば宇宙飛行士(astronaut)やワクワクした(excited)などの単語が出てくるのですが、覚えるのにかなり苦戦している印象です。
しかし、その先の5~7級くらいまでは4級より簡単な単語が多く、子どもたちも「4級が一番難しかった」とよく言っています。
4級の文法が「I am~.」や「You are~.」なので、職業や気分の表現になってしまったのだと思いますが、もう少し難易度が工夫されていると使いやすいなと思っています。
②アメリカ英語?イギリス英語?
先ほどの宇宙飛行士などのように、少し難しい単語が最初期のテキストに出てくるのも気になりますが、もっと気になったのは「トイレ」の表現です。
あいキャン英語では、トイレを「toilet」と覚えるようになっているのですが、これはイギリス英語での場合。
学校教育ではアメリカ英語を習うのが主流で、アメリカ英語だとtoiletは「便器」なので、このまま覚えさせるのは危険な気がしています。
あいキャン英語の音声は基本アメリカ英語で収録されていますし、秋は「fall」(アメリカ英語)で載っているので、このトイレの部分だけ違和感があるんですよね…
というわけで、私たちの教室では、この部分に関してはひとりひとり補足説明してから進めています。
③模範解答の形式
これはテキストの中身とは全く関係ない話なのですが…
先生用の模範解答(1級あたりA4用紙1枚などでまとまったもの)が欲しいです!
私たちの教室では、2ページ(1回分)が終わるたびに先生のところへ見せに来てもらうのですが、模範解答の該当ページを探すのに苦労しています。
現在は縮刷(問題用紙を縮小印刷して解答が赤字で記載されている)方式ですが、縮刷じゃない代わりに1ページあたりの模範解答量が多いものがあるといいなあと思っています。
縮刷は、生徒が自分で丸つけをするときは便利なんですけどね。
まとめ
今回はWANのキッズ英語教室で使用している「あいキャン英語」について紹介しました。
生徒側、講師側、どちらの観点からも使いやすい、良いテキストです。
学校の教科書に沿っているわけではないのですが、小学生だとそれはそれで「みんながまだ知らない英語表現を先に知ることができた!」とポジティブに捉えてくれています。
ネイティブ音声を聞きながら勉強できるのでリスニング力向上も見込めます。
よほど革新的なテキストがでない限り、しばらくキッズ英語のメイン教材は「あいキャン英語」になると思います♪